2023年のマイベスト映画11選

Twitterが凍結されたのでこっちにも残していくよ。

Twitterが凍結されたので!

推しは卒業するしTwitterは凍結されるしマジでサイアクの年だな2023年は。

じゃあいくよー。


スクリーム6

2022年の衝撃のリブート(リクエル)から引き続きド安定の布陣で挑むシリーズ最新作。

なんだかんだでシドニーの物語だった過去作から変わってしまって出演もなくなってしまったのは悲しさもあるけど、新世代へとバトンタッチしたと考えれば納得もいくか。

ヘイデン・パネッティーアやサマラ・ウィーヴィングの出演、”スクリーム”テーマの楽曲を制作したIce Nine Killsへの目配せ、大量のホラー作品への愛に満ちた地下鉄シーンなど、好きなところいっぱい。

なによりスクリームの新作が2年連続で見られるなんて最高過ぎじゃないか!?

余裕のベストリスト入り。

80 For Brady: エイティ・フォー・ブレイディ

最高の実話をベースに最高に映画化した、アカデミー賞アメフト部門受賞確実なコメディ。

アメフトの歴史に永遠に残るであろうトム・ブレイディのことが少しでも好きなら(嫌いな人間なんているのか?)、絶対に突き刺さる素晴らしい一作。

しかもグロンコウスキー派のおばあちゃんまでいるんだぞ?信じられるか?これは現実か?

ブレイディとグロンクの活躍を見てアメフトファンになった人間としては、これ以上ないギフトのような内容で全部が好きだ。

ペイトリオッツとグロンクのシャツとパーカーが家に何着あると思ってるんだ。

これをブレイディ自らがプロデュースしてるってだけで十分面白いのに、エデルマンの等身大パネルを持っていこうとするシーンでもう完敗。

そしてあの凄まじい第51回スーパーボウルがクライマックス、しかも実際の映像も選手も使ってるなんて、こんなに良いことなんてない。

ペイトリオッツファンとして感涙。

ちなみに吹き替え字幕両方で見たんだが、吹き替えのほうが細かいネタを拾えていておすすめ。こんなニッチ需要な映画に吹替をつけてくれた配給元に感謝。

Netflixでも見られるよ。

リゾートバイト

今年一番話したくてたまらなかった一本。

インターネット怪談・ネットロアに詳しい人ほど突き刺さること間違いなし。

過去に10作以上作られたがお世辞にも出来が良かったとは言えない”2ちゃんねるの呪い”シリーズに対して、「真・鮫島事件」「きさらぎ駅」とリベンジを続ける永江二朗監督が、ネットでも話題になった「きさらぎ駅」を更にパンプアップさせて、パワーとスピードと笑いと恐怖でブッチぎる、そりゃもうドエラい映画だ。

前半こそ普通の立ち上がりだが、原作を知っていればいるほど、そうなるの!?とか、こうなるの!?という裏切られる快感を得られるので、是非とも原作を読んでおいていただきたい。

それはさておき2ちゃんねるの呪いシリーズ全通してるハードコアな洒落怖ファンへのご褒美みたいな作品でもあったし、2ちゃんねるコピペや洒落怖、「イット・フォローズ」に「テケテケ」まで、大量の引用をしながらもバランスを欠くことのない傑作に仕上がっていた。

岡山県知事の伊原木が出てくるのはイラっとするけど、あの声が聞こえた瞬間の高まり、引き出しを開けた瞬間のゾクゾク、そしてラストとフックだらけで素晴らしい。

日本発ネット怪談映画の最高峰にして、今いちばん面白いエンタメJホラーだ。

2ちゃんねるの呪い劇場版から心霊写真部、真・鮫島事件、きさらぎ駅と、どんどん実力をつけている永江二朗監督から、これからも目が離せない。

ゴジラ-1.0

小さなころからゴジラファンで、VSシリーズと共に育ってきた人間にとって、「シン・ゴジラ」はなんとなくソリが合わない一本だった。

エヴァが嫌いな自分としては、”庵野秀明っぽさ”が全面に出た作風がどうにも受け付けないし、面白いとは思うがゴジラである必要があったかと言われると違うんじゃないかと思ってしまうのだ。

そんな中ハリウッド版でゴジラ欲を満たしていた自分が、あまり期待せず見に行ったゴジラ-1.0は、予想を超えるヒットだった。

人間ドラマ部は確かにやや長いし、展開も少し無理筋な部分はあるけど、それでもゴジラの恐怖をたっぷり描き、そしてインパクトを残していった点を評価したい。

そして銀座と海上のシーンは全部良い。あれを見せられたら納得するしかない。

山崎貴監督で一番好きなのはReturnerのままだが、ゴジラ-1.0もそこに並ぶものになった。

音の良い劇場でぜひ見てほしい一本。

ソフト/クワイエット

全編ワンカットで描く、人種差別の行き着く先にあるもの。

ついこれを”狂気”と呼んでしまいたくなるが、常にあなたの隣にあるものを、果たして狂気と呼んでいいものだろうか。

差別の一面を”自分のせいじゃない”という意識と捉え、最後まで巧く見せる勢いに呑まれてしまった。

戯画化されているようで、実際はリアルで切迫したものであるからこそ、下手なホラーより恐ろしい。

こんなのあり得ない、なんてことがない事がとにかく怖く見えてくる。

長回しのパワーとリアル過ぎるリアルに圧倒される、今の時代の本当の側面。

これを見ても「差別はよくないよ」じゃ解決できないのが一番の問題なんだ。

静かに暴走する傑作。

バービー

バービーたちが人間世界で大暴れ、と思いきやヒネりの効いた技に驚く一本。

人間というものをイジり倒しながら愛する、グレタ・ガーウィグとノア・バームバックの脚本が素晴らしい。

深いことを考える余地だらけなのに、バランスよく一般化できているセンスの良さに感服。

音楽も抜群に良く、マーク・ロンソンによるプロデュースがバチバチにハマってるし、参加面子を見るだけでヨダレが出る。

上のソフト/クワイエットとは別のアングルから刺さった強烈さも良い。

男女ともチクチク刺しながらも笑いと感動を届ける、ハイコンテクストなのに素直に受け入れられる嫌味のなさが本当に凄い。

「レディ・バード」、「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」と着実にステップアップしながらどんどん良くなっているグレタ・ガーウィグ監督がもっと好きになった。

面白いです。

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE

画面に次々と映し出されるトム・クルーズのアクションは、常に更に先へ、次なる何かへと突き進み、その結果として出来上がったのが、ストーリーなんて後付けでいいんだよとばかりにキメキメ画ばかり出てくるこのとんでもねえ作品だ。

トムの身体性、いや、トムこそが映画であるというひとつの証明なのかもしれない。

息をつかせないクライマックスの連続で、激しい運動後のような負荷により、過去作以上に混乱した筋書きから目を背けさせようと全力で挑みかかってくる。

音楽は続投のローン・バルフェ。生っぽい音と打楽器の重さが呼吸のリズムを早めるが、劇場全体が静まり返ったあのスタントシーンは無音こそが最高のスパイスだった。

あのシーン、その後のオチで爆笑させるのはズル過ぎじゃない!?

あれはトムだからこそできる、007じゃできないやつだよ。卑怯だよ。

早く次が見たいなぁ。

ジョン・ウィック:コンセクエンス

シリーズ4作目は約2時間50分の大作!

クリエイティブで刺激的なアクションを大量に詰め込み、過去作よりやや性急な話運びを覆い隠すことに成功している。

そして今回は戦闘の”間”の取りが素晴らしい。

後半のパリが完全に「ウォリアーズ」オマージュなところが刺さる刺さる。

転がりまくるキアヌに落ちるキアヌ、多彩なダメージを受けるキアヌを堪能できてよし。

ただスコット・アドキンスに特殊メイクは不要だと思ったが、あの体型であのキックを出せる人がいないということか。

人間の等身大のアクションをあらゆる方向で極めてくる心意気に乾杯。

早くもう一度見てジョンに会いたいよ。

タイラー・レイク -命の奪還-2

前作同様の薄めのドラマと、前作を凌ぐ圧倒的なアクションで送るNetflixオリジナル。

血が沸き立つような格闘からシャープな銃撃戦まで、更にブッ飛んだ演出が見どころ。

今作の20分近い無茶な長回しはそれだけでベストリストに値するレベルだったと思う、必見だ!

意外なキャスティングも含め、期待通りに満足できる出来栄え。

多少の粗い部分には目をつぶれる、それくらいには良かった。

こういうのをデカい画面で見たいんだよな。Netflixさん頼むよ。

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

ミシェル・ヨーが無数の並行世界を同時に駆け抜ける、監督コンビ:ダニエルズの到達点。

爽快なアクションとクレイジーな設定、力強い人間ドラマ、そして特盛りの笑いが凄まじい!

石のシーンやソーセージ指のシーンは最高だ。

内容もギャグもそんなことはないはずなのに、どこをとってもキラキラしている、サイコーにヘンな一本だ!見事!

人は選ぶがハートのある映画というのは、なんでこんなに素晴らしいのだろう。

2回見ても全然飽きないよ。アカデミー賞受賞おめでとう。

Cat Sick Blues

ネコマスクを被った殺人者登場!

卒業しちゃった遠坂ユラちゃんに見ろ見ろと圧をかけられて英語版で見たけど、こりゃ確かにサイアクで良かった。

気合一発インディー作品って感じが溢れ出ていて楽しくて最悪!(満面の笑顔)

ペットロスというテーマはあるが、それを置き去りにするほど病んでる描写の連発で満足。

安っぽさを感じさせない話の流れの上手さが良し。

絶妙にシュールな表情のネコマスクの魅力もさることながら、いい具合に病んでる演技のキャストたちがうまかった。

後付けで製作された”アレ”のエグさね!

こういうエグくて汚くて叫びそうになる映画が許容されるからホラーって素晴らしいんだよ。

日本語版も気軽に見れるようになればいいな。

と思ったらBlu-rayが出てたらしい。いいね!


他にはジャパニーズ青春ホラータイムループ疾走エンタメにして橋本環奈ちゃんが可愛すぎる「カラダ探し」、2本とも甲乙つけがたい良さだった「ベイビーわるきゅーれ」「ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー」、傑作「ゲーム・ナイト」の監督コンビによるD&D映画化「ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り」、Netflixオリジナルのフレンチハードボイルド「AKA」なんかが良かったと思う。

13年モノのTwitter凍結されてサルベージできないものばかりだけどな!

2024年はとにかく「ゴジラxコング 新たなる帝国」。何が良いってアダム・ウィンガード監督×サイモン・バレット脚本のコンビが復活したことですよ。「サプライズ(You’re Next)」、「ザ・ゲスト」のあのコンビだよ!最高じゃん!走るゴジラコングコンビにばかり注目されてて誰も言及してないけど、オールタイムベスト級の映画を2本も作り上げてくれたあの二人なら間違いないよ。

あとはTwitter凍結解除されてくれればいいな!!!!!


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